首都圏の賃料が2026年に全エリア前年超え、築年数の重みが変わった
首都圏の賃料が2026年に全エリア前年超え、築年数の重みが変わった
Koukyuu Realty
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2026年2月、首都圏の分譲マンション賃料は4,112円/㎡に達した。前月比2.5パーセントの上昇は2ヵ月連続であり、1月には集計開始以来初めて4千円台を突破している。これは東京カンテイが2026年3月17日に公表した月別推移データである。

同じく2026年3月のアットホーム調査では、全13エリア・全面積帯で前年同月を上回るという異例の結果が出た。同社の賃貸マンション・アパート募集家賃調査は2015年1月に開始されたが、これまでにない全エリア同時上昇となった。

東京23区の賃料水準と隣接エリアとの差

2026年2月時点の東京23区の分譲マンション賃料は5,149円/㎡である。これは前月比2.1パーセント上昇し、5ヵ月連続の上昇局面である。対照的に、都下は3,089円/㎡、神奈川県は2,789円/㎡、埼玉県は2,263円/㎡、千葉県は2,247円/㎡という水準である。

23区と都下の1㎡あたり賃料差は2,060円に広がった。70㎡換算で月額14.4万円の差となる。この差額は2025年後半から加速しており、都心回帰の浪潮が賃料マップに刻印されている。

港区タワマン家賃相場2026年版:間取り別・階層別の最新相場と市場動向では、階層別の賃料差と眺望料の実態を詳述している。

築年数が賃料に与える影響の変容

築年数別の賃料動向に注目すると、2026年の市場は明確な二層化を示している。「築5年以内」の新築・築浅物件は強気の賃料設定が継続している。入居者の属性選別が進み、家賃値下げの圧力が相対的に小さい。

一方、「築6年~10年」帯は上値が重い展開から脱し切れていない。東京カンテイの2026年3月17日付レポートは、この年帯が価格改定の集中領域になっていることを示している。築年数の「重み」が、物件の物理的劣化よりも市場の心理的ブランド価値の乖離として現れている。

新築・築浅物件の平均築年数の若返りが、全域の賃料上昇を牽引するメカニズムである。これは供給側の戦略的選択であり、自然な市場均衡ではない。

シングル向けとファミリー向けの賃料軌道

アットホームの2026年3月調査によると、東京23区のシングル向け賃貸物件(30㎡以下)は22ヵ月連続で2015年1月以降の最高値を更新している。ファミリー向け(50~70㎡)は7ヵ月連続で全エリア前年超えとなっている。

この二つのセグメントの賃料上昇率には差異がある。シングル向けは在宅勤務の定着による住居の拠点化、ファミリー向けは教育環境選びの集約化が、それぞれ賃料プレミアムを生んでいる。

原宿・表参道エリアの賃料・地価動向と2026年市場の構造変化では、商業地と住宅地の賃料連動性の変容を分析している。

賃料利回りと物件価格の乖離

投資指標としての賃料利回りは、都心部で37ヵ月ぶりの下落局面を記録した。2026年2月のデータである。中古マンション価格の上昇が賃料上昇を上回った結果である。

東京23区の70㎡換算中古マンション価格は2026年2月に12,349万円に達した。前月比1.9パーセント上昇であり、22ヵ月連続の上昇である。価格改定シェアは直近ピーク目前に迫っている。

賃料と価格の乖離は、賃貸需要の実態と資産価値の評価の間に緊張を生んでいる。賃料相場マップで見たときの「安さ」は、購入価格マップでは「割高」に映るエリアが増えている。

神奈川県・埼玉県・千葉県の動向

神奈川県の分譲マンション賃料は2,789円/㎡、埼玉県は2,263円/㎡、千葉県は2,247円/㎡である。埼玉県は前月比4.0パーセント上昇、千葉県は5.3パーセント上昇と、東京23区を大きく上回る上昇率を示した。

これはベース効果によるものでもあるが、在宅勤務の継続的な影響と、都心部賃料高騰による弾力的な外移動の限界が示唆されている。23区との賃料差が縮まるのではなく、絶対値としての上昇が加速している。

2026年公示地価:東京23区の1㎡単価ランキングと全国最高価格地点の分析は、賃料と地価の長期連動性についての視点を提供する。

家賃相場マップの読み方、2026年

賃料相場マップを読むとき、2026年は「築年数の重みの変容」が最も重要なフィルターとなった。新築・築5年以内の物件が市場を牽引し、築6年~10年の物件が相対的に stagnation する構造である。

また、「全エリア前年超え」という現象は、賃貸市場のセグメンテーションが進んだ結果でもある。安いエリアが安いままではなく、安いエリアも高くなっている。家賃相場マップの色分けは、従来の「都心部濃色・郊外薄色」から、より均質な上昇のグラデーションへと変わりつつある。

分譲マンション賃料と賃貸アパート募集家賃の差も広がっている。賃貸需要の質が二極化し、投資収益性と居住満足度のトレードオフが鋭化している。

Koukyuu は麻布・広尾・白金をはじめとする東京の格式ある住宅地を対象とした、取扱下限3億円のプライベート・バイヤーズエージェンシーです。初回相談から引渡しまで、有資格の宅建士本人が一貫して担当します。個別のご相談)より。

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