築22年で㎡単価190万円、麻布十番の中古マンションが示す価値の再定義
築22年で㎡単価190万円、麻布十番の中古マンションが示す価値の再定義
Koukyuu Realty
記事監修 ✓ 認定済み
Koukyuu 宅地建物取引士 記事監修アドバイザー

Koukyuu所属の宅地建物取引士が監修

港区・渋谷区・千代田区の高級物件取引に携わる国家資格保有者が、最新の不動産関連法・税制・市況データに照らして本記事を検証しています。宅地建物取引士は、日本国内のすべての不動産取引において法令上の重要事項説明を担う国家資格(合格率約15%)です。

2026年4月、麻布十番駅徒歩1分の地点で、築22年のRC造中古マンションが1億3880万円で販売された。エクセレント麻布十番、13階建の38戸小規模物件である。同物件の㎡単価は278万円に達し、周辺の築浅タワーマンションと比較しても価格差が急速に縮まっている。この動きは、東京の高級中古市場における「築年数」という指標の再評価を示している。

2026年の価格形成、築22年の現在値

エクセレント麻布十番の市場評価は、ここ3年で構造的に変化した。マンションナビの2026年4月調査によれば、推定売買価格相場は8590万円〜8990万円、㎡単価は186.7万円〜195.4万円となっている。3年前比で9.4%の上昇である。

直近の取引事例を見ると、2026年1-3月に中層階・北向き・1LDK・50㎡が9500万円(㎡単価190万円)で成約した。対照的に、2024年4-6月の同条件・30㎡台の1Kは5100万円(㎡単価164万円)だった。面積効率の高い1LDK〜2LDKが、投資家と実需双方から選好されている状況がうかがえる。

賃貸市場ではさらに顕著な動きがある。2026年1月時点の推定賃料相場は24.9万円〜28.9万円/月、3年前比で12.6%上昇している。表面利回りは3.67%を記録し、都心3区の高級中古マンションとしては水準を保っている。2025年10-12月の実績では、50㎡台の1LDKが24.0万円〜26.0万円/月で入居していた。シティタワー麻布十番パークコート麻布十番ザ・タワーなどの新築・築浅物件との賃料差は、かつてほど開いていない。

修繕積立金の急騰、長期修繕計画の現実

築22年という節目で、エクセレント麻布十番の管理コスト構造に重大な変化が生じている。修繕積立金は、3年前比で㎡あたり176円(191%)上昇、1年前比では235円(712%)の増額を記録した。これは長期修繕計画に基づく積立金見直しの反映である。

現在販売中の10階・50.01㎡物件では、管理費15,500円/月、修繕積立金20,000円/月となっており、合計35,500円/月の管理コストが発生する。㎡単価に換算すると管理費310円、修繕積立金400円の水準である。

このコスト急増は、購入検討者にとってデューデリジェンスの核心となる。築22年時点での大規模修繕履歴、今後10年間の修繕予定、積立金の妥当性検証が不可欠である。管理会社である大京アステージ(旧:新日本コミュニティー)の対応実績も確認ポイントとなる。

麻布十番の地価上昇、相続税評価額との乖離

物件価値を支える基盤として、麻布十番エリアの地価動向が挙げられる。2026年の路線価(相続税評価額・商業地)は1,218万円/坪(368万円/㎡)となり、前年の1,030万円/坪から188万円/坪、15.4%上昇した。港区商業地平均の6.5%上昇を大きく上回る伸びである。

公示地価ランキングでは、麻布十番は2026年に港区内13位、東京都内50位、国内76位に位置する。2025年の都内51位・国内80位から順位を上げている。

この地価上昇は、中古マンションの資産価値を底上げする。重要なのは、相続税評価額と実勢価格の乖離が拡大している点である。路線価368万円/㎡に対し、エクセレント麻布十番の実勢㎡単価は190万円程度だが、これはマンションの専有部分評価と土地の持分評価を分離した際の話である。実際の相続税評価額は、路線価の大幅上昇を受けて増額している。

築22年の中古マンションを相続対策として位置づける場合、この乖離の縮小リスクを考慮する必要がある。評価額が実勢価格に近づく過程で、節税効果が相対的に低下する可能性がある。

間取り変更の可能性とリノベーション価値

現行販売物件の注目点は、1LDKから2LDKへの間取り変更が可能であることだ。2026年5月完成予定のリフォーム工事にて、費用売主負担で対応するケースがある。これは、50㎡台のコンパクト物件に対するニーズ多様化への対応である。

リフォーム内容には、ユニットバス新規交換、浴室新規交換などが含まれる。築22年という節目での設備更新は、次の20年間の資産寿命を見据えた判断となる。

ただし、間取り変更の実現可能性は、管理規約と建築基準法の両面で確認が必要である。RC造13階建という構造上、壁の位置変更に制約が生じる場合がある。購入前に設計事務所による実現性調査を行うことが推奨される。

賃貸運用と売却のシナリオ比較

エクセレント麻布十番を購入する場合、運用シナリオの設計が重要となる。現状の賃貸市場では、50㎡台の1LDKが24.0万円〜26.0万円/月で入居している。表面利回り3.67%を前提とすると、年間賃料収入は約300万円、管理費・修繕積立金・固定資産税等を差し引いた実質利回りは2.0%前後となる。

売却シナリオでは、2026年の価格上昇トレンドが継続するかが鍵となる。3年前比9.4%上昇というペースが維持されると仮定すると、今後3年で10%程度の値上がりが見込まれる。ただし、修繕積立金の増額ペースが継続すれば、運用コストの上昇が価格上昇を相殺するリスクがある。

麻布市兵衛町ホームズのような同エリアの中古物件と比較した際、エクセレント麻布十番の優位性は駅距離1分という立地と、リノベーション済み物件の即戦力性にある。一方で、総戸数38戸という小規模さは、管理の効率性と将来の修繕判断の複雑さという課題でもある。

Koukyuuは、港区・渋谷区・千代田区の中古マンション購入について、個別のデューデリジェンスと価格交渉を支援している。3億円を超える取引であれば、物件の法的リスクから将来の資産価値予測まで、宅建士による専門的な検証が可能である。エクセレント麻布十番のような築年数経過物件については、修繕積立金の妥当性検証と、長期修繕計画の精査が特に重要となる。

Koukyuuは表参道・青山・六本木ヒルズをはじめとする東京の格式ある住宅地を対象とした、取扱下限3億円のプライベート・バイヤーズエージェンシーです。初回相談から引渡しまで、有資格の宅建士本人が一貫して担当します。個別のご相談)より。

お問い合わせを開始する
すべてのお問い合わせは、完全な裁量で処理されます。 当社のチームメンバーが24時間以内に対応いたします。

    このフォームを送信することにより、お客様の情報が当社のプライバシー慣行に従って完全に機密に取り扱われることを承認するものとします。

    Compare Listings