代官山の地価が公示地価の12.7%高で静かに記録を更新した、渋谷区側の現在地
代官山の地価が公示地価の12.7%高で静かに記録を更新した、渋谷区側の現在地
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2026年3月に公表された国土交通省の公示地価によると、渋谷区代官山町を中心としたエリアの住宅地平均価格は371.7万円/m²(坪単価1,228.7万円)に達し、前年比+12.74%という上昇率を記録した。これは渋谷区全体の住宅地変動率+9.0%を大きく上回る数字である。

代官山の行政区分と町域の実際

代官山駅は東京都渋谷区に所在する。駅周辺の町域は代官山町、猿楽町、恵比寿西、恵比寿南、鉢山町などにまたがり、これらすべて渋谷区の管轄に属する。広義の「代官山エリア」と呼ばれる範囲は隣接する目黒区(上目黒・青葉台)にも及ぶが、商業施設・高級住宅の核は明確に渋谷区側に集中している。

代官山町は丁目の設定がない単独町名で、住居表示実施済区域である。猿楽町は15丁目まで存在し、代官山駅から徒歩5〜10分圏内に広がる低層住宅地の大部分を占める。恵比寿西と恵比寿南は駅の北側・東側に位置し、代官山駅から恵比寿駅にかけての緩やかな住環境を形成している。

2026年公示地価と基準地価の具体的動向

国土交通省の令和8年公示地価データに基づくと、代官山エリアの代表的な基準地は以下の通りである。

渋谷区恵比寿南3-2-17(恵比寿駅から450m、商業地)は525万円/m²(坪単価1,735.5万円)で、前年比+17.19%の上昇を示した。渋谷区恵比寿西2-20-7(代官山駅から200m、住宅地)は390万円/m²(坪単価1,289.3万円、前年比+11.75%)。渋谷区猿楽町15-3(代官山駅から480m、住宅地)は200万円/m²(坪単価661.2万円、前年比+15.61%)である。

これらの数値は、代官山エリア内においても駅距離と用途地域によって大きな価格帯の差異があることを示している。特に商業地域に指定された恵比寿南の一角は、坪単価で住宅地の2.6倍に達している。

2025年基準地価(令和7年)における渋谷区の住宅地平均は200万円/m²(坪単価661.2万円)で、これも前年比+15.61%の高騰を記録している。公示地価と基準地価の双方で二桁成長が続くエリアは、東京都内でも限定的である。

相続税評価額と実勢価格の構造的乖離

代官山エリアの不動産購入において重要な指標は、相続税評価額と実勢価格の乖離率である。国税庁の財産評価基準書によると、渋谷区代官山町・猿楽町・恵比寿西・恵比寿南などの町丁は路線価地域に該当し、公示地価の約80%程度が相続税評価額の目安となる。

2026年時点で公示地価が坪単価1,200万円を超える地点において、相続税評価額は坪単価960万円前後に収まる計算になる。この20%の差は、相続税負担の軽減と生前贈与の戦略的設計において大きな意味を持つ。特に代官山エリアでは、実勢価格がさらに公示地価を上回る取引が一般化しており、実勢価格に対する相続税評価額の割合は60〜70%にまで低下するケースも見られる。

東京都主税局が公開する路線価図によると、代官山町の幹線道路沿いは路線価が最も高く設定され、裏通りや坂道に入ると急激に低下する。同じ町内でも面する道路によって相続税評価額が30%以上変動するため、物件選定の段階から路線価図の精読が必要となる。

中古マンション市場と賃貸動向の2026年実態

代官山エリアの中古マンション市場は、2026年1月時点で前年比+18.0%の価格上昇を記録している。駅近物件・タワーマンションでは坪単価1,000万〜2,000万円を超える成約が一般化し、南青山4(外苑前駅) 5億5000万円などの周辺エリアとの価格帯が接近している。

賃貸市場では、2023年末に開業したForestgate Daikanyamaを中心とした再開発効果が継続している。職住遊融合型の需要が増大し、1LDK・2LDKの高級賃貸物件で家賃25万〜45万円の帯が安定的に形成されている。デザイナーズマンションや低層高級賃貸では、坪単価15,000円を超える賃料設定も珍しくない。

供給側の制約がこの市場の特徴を決定づけている。代官山エリアの大部分は低層住居専用地域に指定されており、新規の大規模開発が事実上不可能に近い。2026年現在、建築基準法に基づく容積率の緩和や用途地域の変更の動きは確認されない。既存ストックのリノベーション・リファインが供給の主渠道となっており、新築マンションの供給は年間数十戸に留まる。

投資・居住両面からのリスク要因

代官山エリアの不動産購入において、具体的に確認すべきリスクが二つある。

第一に、液状化リスクである。代官山駅周辺は元々谷地形であり、一部地域は東京湾岸の埋立地に相当する地盤条件を持つ。国土交通省のハザードマップでは、恵比寿西・恵比寿南の一部が液状化の可能性が高い区域に指定されている。建物の耐震性能と地盤改良の履歴は、購入前のデューデリジェンスで必須の確認項目となる。

第二に、接道義務と建ぺい率・容積率の厳格な適用である。代官山町・猿楽町の多くの物件は2m未満の私道に接し、または幅員4m未満の道路に面している。建築基準法第43条の適用により、再建築の際にはセットバックや容積率の制限が生じるケースが少なくない。将来の改築・増築を視野に入れる場合、現況の建築確認済証と図面の精査が必要となる。

これらの制約は、同時に供給の希少性を生み出している。低層住居専用地域と厳格な建築規制が、代官山エリアの「静けさ」と「密度の低さ」を維持するメカニズムとなっている。

渋谷区側と目黒区側の比較検討

代官山駅を挟んで渋谷区側と目黒区側を比較すると、2026年の地価動向に明確な差異が見られる。渋谷区側の代官山町・猿楽町は公示地価で坪単価1,200万円前後を記録する一方、目黒区側の上目黒・青葉台は坪単価800万〜1,000万円程度で取引されている。

この価格差は、商業施設の集積度と駅アクセスの差を反映している。代官山駅の出口は渋谷区側に集中し、目黒区側は坂を上る必要がある。一方、目黒区側は代官山駅から中目黒駅にかけての緩やかな住環境が魅力となり、南麻布3(広尾駅) 5億9800万円南麻布2(白金高輪駅) 3億9800万円といった広尾・白金エリアとの連続性を重視する買主に選好されるケースもある。

用途地域の分布も異なる。渋谷区側は低層住居専用地域が中心だが、目黒区側は準工業地域や商業地域が混在し、小規模の事務所・店舗併用住宅の供給がやや多い。この違いは、居住目的の純度を重視する買主にとって渋谷区側の優位性につながっている。

Koukyuuは代官山エリアを含む渋谷区・港区・目黒区の物件探索において、取扱下限3億円のプライベート・バイヤーズエージェンシーとして機能している。初回相談から引渡しまで、有資格の宅建士本人が一貫して担当する体制は、路線価の精読から建築規制の確認まで、高度な専門性を要するこのエリアの物件選定に特に適している。個別のご相談)はこちらから。

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