新築マンション固定資産税の初年度:2026年の軽減措置・税額・納付スケジュール
新築マンション固定資産税の初年度:2026年の軽減措置・税額・納付スケジュール
Koukyuu Realty
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港区・渋谷区・千代田区の高級物件取引に携わる国家資格保有者が、最新の不動産関連法・税制・市況データに照らして本記事を検証しています。宅地建物取引士は、日本国内のすべての不動産取引において法令上の重要事項説明を担う国家資格(合格率約15%)です。

2026年4月時点で、東京都内の新築マンションに課される固定資産税は、建物部分について原則5年間にわたり税額が1/2に軽減される。この特例は地方税法附則第15条の6に基づき、2026年3月31日までに新築された物件に適用される。購入価格1億5,000万円規模の高額物件でも、初年度の実質税負担は年間64万円前後に収まるケースがある。ただし、軽減措置の適用条件・床面積上限・納付スケジュールを正確に把握しておかなければ、想定外の税額が発生する。


固定資産税の基本構造:課税主体と税率

固定資産税の課税主体は市区町村だが、東京23区に限っては東京都が課税・徴収を行う。課税基準日は毎年1月1日時点の所有者であり、年の途中で物件を取得しても、その年の1月1日時点で所有者として登記されていなければ初年度の課税対象にはならない。1月2日以降に完成・引渡しを受けた物件は、翌年度から課税が始まる。

税率は課税標準額に対して1.4%(地方税法第350条の標準税率)。東京都内では都市計画税0.3%が別途加算されるため、合算税率は実質1.7%となる。建物と土地の持分は別々に評価され、それぞれ異なる軽減措置が適用される。

固定資産税評価額は時価とは異なる。建物については建築費相当分の50〜70%程度、土地の持分については路線価ベースで時価の60〜70%程度が評価額の目安とされる。評価替えは3年ごとに実施され、次回は2027年度となる。


初年度に適用される軽減措置の詳細

新築マンション(3階建以上・耐火構造)の建物部分については、新築後5年間、固定資産税の税額が1/2に減額される。認定長期優良住宅として認定を受けたマンションは、この期間が7年間に延長される。ただし7年間の適用には申告が必要であり、未申告の場合は一般扱いの5年間として処理される。

軽減措置には床面積要件がある。居住部分が50㎡以上280㎡以下であることが条件で、120㎡を超える部分については軽減対象外となる。港区や渋谷区の高額物件では専有面積が120㎡を超えるケースも少なくなく、超過部分の税額は軽減なしの1.4%がそのまま課される。

土地の持分については、住宅用地特例として恒久的な軽減が設けられている。持分が200㎡以下の小規模住宅用地は課税標準額が1/6、200㎡超の部分は1/3に軽減される。都市計画税も同様に、小規模住宅用地は1/3、一般住宅用地は2/3に軽減される。この土地の特例は時限措置ではなく恒久制度であるため、建物の軽減が終了した後も継続して適用される。

固定資産税の軽減措置について詳しくは国土交通省の住宅税制資料も参照されたい。

2026年の重要な論点:軽減措置の期限と延長

建物部分の1/2減額特例は、2026年3月31日までに新築された物件を適用対象としていた。2024年4月から2026年3月の2年間は延長済みだが、2026年4月以降に取得する物件への適用については、2025年末の税制改正大綱に明記がなく、現時点では確定していない。

一方、2026年度税制改正大綱には軽減措置を2031年3月31日まで5年間延長する方針が盛り込まれたとの報道もある。ただし法令として確定した内容については、東京都主税局または担当税理士への確認が不可欠だ。

タワーマンションについては2017年度税制改正により階層補正が導入されており、高層階ほど建物評価額が高く算定される仕組みが定着している。麻布台ヒルズや六本木ヒルズ周辺のタワー物件では、同じ専有面積でも低層階と高層階で年間税額に数万円単位の差が生じる。購入検討時に階数と評価額の関係を確認しておくことが実務上重要になる。

価格帯別の詳細なシミュレーションは「高級マンションの固定資産税|1億円・8000万・3000万の実額シミュレーション【2026年】」で確認できる。

1億5,000万円物件の初年度税額シミュレーション

購入価格1億5,000万円の新築タワーマンション(一般住宅、専有面積120㎡以内)を前提に、2026年度の初年度税額を試算する。

建物の固定資産税評価額を建築費相当分の60%として約6,000万円と仮定する。建物固定資産税は6,000万円×1.4%×1/2(軽減適用)で約42万円。建物都市計画税は6,000万円×0.3%で約18万円。土地持分の評価額を時価の65%相当の約1,300万円とすると、土地固定資産税は1,300万円×1/6×1.4%で約3万円、土地都市計画税は1,300万円×1/3×0.3%で約1.3万円。初年度の合計は年間約64万円が目安となる。

6年目以降、建物部分の軽減措置が終了すると建物固定資産税は単純計算で2倍に増加する。ただし建物評価額は経年減点補正率により逓減し、10年目では概ね評価額が0.5前後まで下がるため、実際の増加幅は計算上の2倍より小さくなるケースが多い。土地評価額は評価替え(3年ごと)のタイミングで地価動向に連動して変動する。

3億円超の物件では建物評価額・土地持分評価額がともに大きくなり、120㎡超の超過部分が生じる場合には軽減対象外の税額が加算される。3億円以上の物件における固定資産税の詳細な計算方法は「マンションの固定資産税はいくら?2026年の平均額・計算方法・価格帯別シミュレーション」で解説している。


初年度の納付スケジュールと実務上の注意点

2026年度の固定資産税は、第1期が2026年6月末、第2期が9月末、第3期が12月末、第4期が2027年2月末の4回に分けて納付する。納税通知書は4月から6月にかけて送付される。一括払いも可能だが、資金計画上は4分割を前提に年間税額を把握しておくことが実務的だ。

注意すべき点が二つある。一つは、1月1日以降に引渡しを受けた場合、その年度の固定資産税は前所有者または売主に課税される。買主への課税は翌年度からとなるため、引渡し日によっては実質的に1年分の税負担が生じない期間が発生する。ただし売買契約において日割り精算を行うことが一般的であるため、実質的な負担は引渡し日から発生すると考えてよい。

もう一つは、認定長期優良住宅の7年間軽減を受けるには申告手続きが必要な点だ。売主または施工会社から認定書を受け取り、所定の手続きを経なければ自動的に7年間の適用にはならない。取得後速やかに確認することを勧める。

Koukyuu では、南青山・元麻布・白金台など東京の格式ある住宅地における高額物件の取得に際して、税務面の確認事項も含めた私的な相談に対応している。


軽減措置終了後を見据えた保有コスト管理

固定資産税は取得時の一時費用ではなく、保有期間中に継続して発生するランニングコストだ。初年度の軽減税額に慣れたまま6年目を迎えると、建物部分の税額が倍増するという事実を見落としやすい。

資産管理の観点から重要なのは、軽減終了後の税額を事前に試算し、管理費・修繕積立金・都市計画税を含めた年間保有コストの全体像を購入前に把握することだ。特に3億円超の物件では、固定資産税単独で年間200万円を超えるケースもある。相続税評価における建物・土地の評価額と固定資産税評価額の関係も、相続対策を検討する経営者や資産家にとって重要な論点となる。

住宅購入に伴う諸費用・税金の全体像は「住宅購入の諸費用と税金:2026年完全ガイド【3000万〜10億円シミュレーション付き】」で体系的に整理している。

評価替えの年(次回は2027年度)には土地評価額が見直され、地価上昇が続く港区・渋谷区・千代田区では税額が増加する可能性がある。保有コストの変動リスクを資産計画に組み込んでおくことが、長期的な資産保全につながる。


Koukyuu は南青山・白金台・元麻布をはじめとする東京の格式ある住宅地を対象とした、取扱下限3億円のプライベート・バイヤーズエージェンシーです。初回相談から引渡しまで、有資格の宅建士本人が一貫して担当します。個別のご相談)はこちらから。

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